3回生
秋島 大成 Taisei Akishima | |
右シェーク守備型 |
今年の1回生のクセがすごい枠は間違いなく彼だろう。とにかくクセがすごいのである。 彼のクセすごポイントを挙げていこう。 (1)理学部所属+眼鏡で真面目系かと思いきや、単位が・・・。 (2)天パ(?)+美容院パーマでパーマましまし。→唐突なサラサラヘアーへ。 (3)七大戦にてフルセットを制しラケットを3mほど上にぶん投げる。 (4)セクシー。 (5)かっこいい。 (6)高校時代部内恋愛してた。 (7)関西、いや日本を獲るポテンシャルを秘めている。 (8)わーーい。 書いていて途中からクセすごなのかどうか怪しくなってきたが、 彼を説明するのにこれ以上端的な8文はないだろう。 ちなみに(4)〜(8)はRallysさんの動画 【3部優勝】監督は全日学ベスト64の多田浩嗣 赤マットの環境で「やりたいだけ練習ができる」京都大卓球部に潜入! のコメント欄を参考にしたもので、それらは彼の高校時代を知る者たちによって書かれている。 彼にこれらのコメントについて聞いてみると 「やめてくださいよ〜、これ以上話されたら僕の立場がなくなります〜」と言っていた。 こんなことを言われたらまだ高校時代何かあったのではないかと気になってしまう。 そうだ! (9)秋島くんを知る金沢泉丘高校の後輩の入部を是非お持ちしております! を秋島8箇条に追加しておくとしよう。 |
石川県金沢泉丘高校 | |
理学部 | |
主将 |
岡村 奈美 Nami Okamura | |
右シェークドライブ型 |
彼女の名前は岡村奈美。九州からはるばるやってきた心優しい子である。 本人の紹介に移る前に、彼女の出身校について少し触れておこう。 武雄高校とは佐賀県にある公立高校で、偏差値は59。 京大を目指すにしてはお世辞にも高いとは言えない。 そして今年度の京大合格者数は2名とのことだった(当たり前だが彼女はその内の1名である)。 このことから、彼女はかなりの努力家であることが窺える。 しかも部活動と両立させながら現役合格、というのがまた驚きである。 そんな彼女に対する第一印象は「とても優しい子」である。 相手が先輩だから気を遣っているということではなく、誰に対しても本当に優しい。 普段の些細な行動からその様子が見て取れる。まさに「聖母」的存在である。 ここまで優しい一面しか見ないと逆に怒らせてみたくなるのが人の性である。 が、怒る姿はおろか、何をしたら怒るのかさえまったく想像がつかない。 寧ろ何をしても神対応で返され、こちらが虚しくなってしまう所まで想像できてしまう。 卓球については、かなり安定したプレーをすることが印象的である。 特にレシーブやブロックがとても上手い。 筆者はサーブだけはある程度自信を持っているのだが、 初見の状態でサーブを綺麗に返された時はかなり驚いたものだ (初見の状態でどのサーブもまともに効かなかったのは、恐らく彼女が初めてである)。 また、彼女は入部してからずっと、なんなら正式に入部する前から団体戦に出場している。 これからも卓球部を支える大切な存在となるだろう。今後のさらなる活躍に期待である。 |
佐賀県立武雄高校 | |
医学部人間健康学科 | |
副務 |
尾田原 幸知香 Sachika Odahara | |
右シェークドライブ型 |
彼女の名前は尾田原幸知香(おだはらさちか) 「オダワラ」ではなく「オダハラ」だよ。注意してね。 彼女ははしゃぐことがなく静かで大人しい印象であった。 その印象が変わったのは七大戦の出来事。 東大寺学園のKKコンビが披露したカビゴン&コダック(特にカビゴンの方) をとても気に入りウキウキしながら一緒に写真を撮ってもらっていたのである。 また彼女のリュックサックにはいつもヨコヅナクマムシのぬいぐるみが入っているらしい。 ある授業で自己紹介というテーマの時になんとこのヨコヅナクマムシの紹介をしたそうだ。 是非とも彼女が愛しているヨコヅナクマムシに会ってみたいものである。 そんな彼女の卓球は全人でピッチの速いラリーを得意とするものであり 一度攻撃に転じた彼女を止めることはできないだろう。 フォアハンドとバックハンドを素早く切り替え、連続攻撃を繰り出す。 アドバイスをしっかりと聞き自分の技術に生かしている彼女の更なる成長に期待している。 |
神戸女学院高校 | |
理学部 | |
主務 |
陰山 洋都 Yoto Kageyama | |
右シェークドライブ型 |
京都大学卓球部には毎年東大寺からいくつかの眼鏡が送られてくる。 (去年はコロナ禍のためか送られてこなかったが) 今年も例年のごとく眼鏡が届いてきたが、 今年は眼鏡と一緒になんか豪快そうなやつも届いてきた。 この豪快そうなやつこそが期待の新星、陰山洋都である。 彼の卓球は強烈なフォアハンドを武器として相手をなぎ倒していくというものであり、 全国公や七大戦などで相手のレギュラーを次々と撃破したりとめざましい活躍を見せている。 なんとも豪快なやつである。 また、規定練がない日も積極的に自主練をしており、 時には関西1部校のレギュラーの友達と練習していたりと、向上心の高さも垣間見える。 そんな卓球をこよなく愛する男であるが、彼が卓球と同等かそれ以上に愛するものが漫才である。 よく吉本の劇場に足を運び、生の漫才を観ているようだ。 彼が入部したての頃に漫才の話になったときには、 筆者が「俺もM-1毎年見るくらい漫才好きかな」と言ったら「ああ、それはニワカっす」と返してきた。 入部初期であろうと先輩に容赦なく鋭い言葉の刃を向けてくる。 なんとも豪快なやつである。 また、お笑いを愛しているからであろう、笑いには厳しく、 K井がウケを狙ってすべったときには「今のどこがおもろいんすか?」と言っていた。 つまらないことを言おうものなら先輩であろうとバッサリと斬り捨てる。 なんとも豪快なやつである。 そんな豪快さを持つ彼の部内での活躍に今後も期待するばかりである。 |
東大寺学園高校 | |
理学部 | |
オープン戦係 |
忰田 万依 Mai Kaseda | |
右シェークドライブ型 |
今年もやってきた、バックサーブ族が。 4回のKのしたさん、3回のKたさん・Kまなかさん、2回のKりやまといい バックサーブを使いしものはKではじまる奴ばかりだが、 例に漏れず彼女の名前もKから始まるのである。 そう、「Kせだ」彼女の名前は忰田万依。みんなからカセマイと呼ばれている。 金髪っぽい茶髪でメロン色の京大Tシャツか ぐんまちゃん(群馬県のマスコット)のTシャツを着ていたら彼女だろう。 (ちなみにぐんまちゃんをロバ呼ばわりすると怒るらしい笑) 彼女の持ち味はメロン色のクラブTシャツ(orロバTシャツ)で相手に安らぎを、 口癖の「眠い」で相手に油断を与えその隙に 低くて速いバックサーブで相手を◯すプレースタイルである。 大会ではこれらのTシャツを着ることはできないが、1回生の春リーグから大活躍である。 本当の力を制御していても強いのである。 歌が上手いらしく七大戦の帰り道では突然、津軽海峡冬景色を歌い始め、前を歩いていた上回生が 絶妙な選曲のセンスと歌の上手さに皆振り返るほどだったそうだ。 同回、上回にかかわらず愛される個性豊かなキャラクターとして 今後も間違いなく女子卓球部を引っ張っていく存在だろう。 |
前橋女子高校 | |
農学部 | |
女子主将 |
木内 若菜 Minori Sigesada | |
右シェークドライブ型 |
彼女の名前は木内若奈。 かの名門4年制校、北野高校を経た後に初心者ながら京大卓球部にやってきた少女である。 彼女といえば、卓球部の部室の隣にあるボクシング部の 部室の鍵を開けようとする姿が何度か見られたりなど、 いわゆる“天然”と呼ばれる側面の印象が強い。 しかし彼女はただの天然にとどまらず、先輩のタオルを雑巾と間違えて台を拭く、 秋リーグ2日目に道に迷い遅刻する(1日目と同じ体育館でその日は問題なく来れていた) などといったエピソードには、かの豪傑F野先輩を彷彿させるものがある。 一方で、外国人留学生の人が体験入部に来た際には、 英語での会話ができない情けなく頼りない先輩ら(筆者を含む)を尻目に流暢な英語で話していたりと、 優秀な頭脳とコミュ力を持つことも確認されている。 その他にも、少年ジャンプの漫画が好きで、部室のス○ムダンクを読んでいたり、 それを盆ちゃんに布教している場面が散見されたりと、様々な側面を持っているようである。 そんな彼女は、部活では積極的にアドバイスを求めたり 自主練をしたりしてすさまじい速さで実力を上げてきている。 彼女が女子卓球部を支え、流川と桜木のような熱いハイタッチを 盆ちゃんと交わすような日もそう遠くはないだろう… |
大阪府立北野高校 | |
経済学部 | |
体調入力リマインド係 |
倉岡 拓海 Takumi Kuraoka | |
右シェーク守備型 |
「はい、くらおかです。」ここ数年毎年一人は京大卓球部にはいってくる東大寺学園から やってきた、生粋のメガネボーイである。おそらく彼は喜怒哀楽の怒と哀の感情が欠落しており、 どんな時であっても彼はずっとニヤニヤしている。 彼は絵に描いたようなオタクで、音ゲー、ラノベ、アニメをこよなく愛している。 愛しすぎているせいなのか、七大戦の宿泊最終日に 一回生がたくさん集まってババ抜きしたりして、 おしゃべりをしている最中に一人で音ゲーをしだしたそうだ。 (T木先輩は、倉岡は見た目がオタクで中身も喋り方もオタクなの珍しくて面白いと言っていた。) オタク愛ゆえに夏休みにオタクの祭典と呼ばれるコミックマーケット通称コミケにいくため 青春18きっぷを使ってはるばる東京まで遠征していたらしい。 そんな彼だが、練習や大会では、集合時間よりかなり早くきている (同じ東大寺学園出身のK仲先輩には遠く及ばないようだが…)。 筆者はとても朝が弱いので、いつも集合時間ギリギリについて、 彼から「おはようございます。」と元気よく挨拶され、朝から元気だなーといつも感心している。 卓球に関しては、彼はフォアに裏ソフトラバー、バックに粒高ラバーを貼っている 典型的なカットマンであり、持ち味の粘り強さを武器に 部内戦ではみている方もしんどくなるようなラリー戦を繰り広げている。 最近では、粘りだけでなく、ドライブを習得して攻撃力も高めている。 また、彼は規定練の途中の休憩の時間に誰かがサーブ練をしていたら 必ずといっていいほどニヤニヤしながらその台に入って 粒高を使ってレシーブをするというほどの練習好きである。 数少ない京大卓球部のカットマンである彼の活躍にご期待あれ!! |
東大寺学園高校 | |
工学部物理工学科 | |
新歓・球朋係 |
菅原 桜樹 Oju Sugawara | |
右シェークドライブ型 |
彼の名前は菅原桜樹。下の名前はおうじゅと読む。 どう考えても部内でトップクラスのカッコ良ネームを持つ彼は、 毎度練習が終わるや否や即座に着替えを済ませ、風のようにサブフロアを後にしており、 なかなか私生活の方はミステリアスである。 かけているメガネもかっこいい。 彼はどうやら、理学部から数学方面へと興味の足を伸ばそうとしているらしく、 趣味方面ではMTG(マジックザギャザリング)という トレーディングカードゲームの原点ともいえるのうな代物を嗜んでいるらしい。 カードの単価がなかなか高いらしく、難しめのカードゲームのようだ。 戦型は裏裏のドライブマンで、回転量の多いサーブから威力のある三球目を打つ 正統派の卓球をする。その一方でダブルスではトリッキーなプレーをするようだ。 私生活が謎に包まれている彼の今後の活躍に期待したい。 |
長野県飯田高校 | |
理学部 | |
卓球屋・備品管理係 |
多田 哲也 Tetsuya Tada | |
右シェークドライブ型 |
三重県からやってきた彼は優しく、まじめな青年である。 周囲からはてっちゃんと呼ばれており、自身がそう呼ぶように言っているらしい。 なかなかノリが良くフッ軽な男で、練習後にいきなりサッカーをやる流れになった際は 自らの下宿までサッカーボールを取りに行ってくれた (結局サッカーはせずにスマブラをした。訳が分からない。ちなみに彼は普通に上手かった)。 さらに彼は料理がとても上手い。普通の料理だけでなくお菓子も作ることができて、 たまに手作りのクッキーやパウンドケーキを部活に持ってきて振舞ってくれる。 いつもありがとう。 そしてゲームではウマ娘が好きらしい。 ウマ娘の話をしている時の彼はイキイキしており、 目と声がいつもの二割増で大きくなっている。 卓球の方はというと、彼は前陣でとても早い打点で相手の球をさばき、 コースをつきつつしとめるスタイルであり、攻撃もブロックも非常に安定感がある。 入部後すぐにベンチ入りし、最近団体戦デビューも果たした。彼のこれからの活躍に期待したい。 |
三重県立四日市高校 | |
農学部 | |
副主将 |
田中 麦人 Mugito Tanaka | |
右シェークドライブ型 |
彼の名前は田中麦人(たなかむぎと)。 入部当初から「麦人」や「麦ちゃん」と呼ばれ親しまれている (「タナカ」と呼んでいる人はモグリとしか思えない)。 彼はかなりマイペースであり、天然なところがある。 普段の些細な会話や行動に現れており自分のこととなるとどこか抜けているところがあるようだ 。この性格故に色々と失敗談もあるらしく、例えば彼が言っていたそうだが 一人でご飯を食べに行ったが財布を忘れ 友達にお金を貸しに来てもらったというエピソードがあるらしい。 ほほえましいを通り過ぎている驚愕エピソードを持っている彼だが みんなにとても優しく和やかな雰囲気にしてくれる良き性格の持ち主である。 そんな彼の卓球の腕は確かなものがあり、強烈な下回転サーブからの安定した フォアドライブは返球することが難しい。練習熱心でありフォアドライブの打ち方やバックドライブなどの 技術に磨きをかけ進化を続けている彼の卓球からは目が離せない。 |
長野県飯田高校 | |
農学部 | |
外務 |
西口 耕平 Kohei Nishiguchi | |
右シェークドライブ型 |
彼は福井県の進学校、武生高校からやってきた。卓球部には珍しく総合人間学部の所属である。 入部当時はよく日に焼けてスポーティーなメガネをかけており、 話し方が穏やかで、練習の時は磁気ネックレスをつけているため 周りから「起業して成功してるやん。」と言われている。 現在はコンタクトも使用するようになったが、その肌色と穏やかさは健在である。 彼の趣味はというと、ランニングだそうだ。 彼は走るために鴨川沿いを棲みかにしたほどのランニング好きであり、毎朝ランニングをしている。 筆者が朝バイトのために鴨川沿いを自転車で通勤していると、前の方に彼らしき人を見たことがある。 そのことを言うと、彼は「見られていたなんて恥ずかしい。」と照れていたそうだ。 また、運動できないと体がうずうずしてしまうと言っていた。彼の運動好きは筋金入りである。 さらに、彼には独特のセンスがある。 そのセンスで面白いと思ったものをスマートフォンで撮影するのだそうだ。 また、彼のスマートフォンのケースには「もえつきたゴミ」のシートが挟まっている。 そんな彼は、ランニングだけでなく卓球についても真面目である。 高校では少ししかやっておらず、しかも同期の半分がカットマンという特殊な環境から来たため、 打ち方の癖の改善や安定させる方法について、 上手な先輩を参考にしたりアドバイスをもらったりしながら研鑽を積んでいる。 近頃は、サーブ三球目に磨きがかかっており、特に、彼のスマッシュは威力が半端じゃーない。 そのスマッシュを使って、オラオラと部内ランクをあげて活躍して欲しい。 |
福井県立武生高校 | |
総合人間学部 | |
外務 |
盆小原 花梨 Karin Bonkohara | |
右シェークドライブ型 |
彼女の名前は盆子原花梨(ぼんこはら かりん)。愛称は盆ちゃん。 とても珍しい名字なので、大会では読み方が分からず、名前のアナウンスを諦められたこともある。 彼女が卓球を始めたのは大学からである。 卓球部の先輩方の温かさに惹かれて入部を決意したそう。 ちなみに、中学時代在籍していたコーラス部(ブラック気味)の上下関係が厳しかったためか、 彼女の目には優しい先輩方がさらに何倍にも優しく見えるという特殊フィルターがかかっている。 入部してから半年が経過したが、自主練を行ったり、先輩方からのアドバイスを忠実に実践したりと 卓球にとても真摯に向き合っており、現在ぐんぐん成長を続けている。 そんな彼女は、持ち前のほんわかとした雰囲気と笑顔でとにかく周囲を和ませてくれる、 心のオアシス的存在となっている。その癒しの力は凄まじく、 最近は彼女が何を言おうと誰も怒れないのではないだろうかという気すらする。 また、彼女は話し上手の聞き上手であり、会話のラリー能力が抜群である。 相手が初対面でも楽しそうにどこまでも会話を広げていく姿は、まさに会話のプロである。 このように普段は天使な彼女だが、七大戦の夜行われたトランプのババ抜きでは、 自分が勝った途端、モノマネの罰ゲームを提案するという小悪魔な一面が垣間見えた。 (実際にはみんなでお菓子を分け合うという平和的な結末を迎えた) 卓球の上達とともに、これからも新しい一面を見せてくれるだろう彼女から目が離せない。 |
神戸大学附属高校 | |
経済学部 | |
新歓・球朋係 |
吉田 航 Wataru Yoshida | |
右シェークドライブ型 |
彼の名は、吉田航(よしだわたる)。奈良県の名門奈良高校出身であり 、京都大学薬学部に所属している。高校でのあだ名は「わったん」であったらしいので、 私もそう呼んでいる。わったん。なんと可愛いらしい呼び名であろうか。 これほどまでに柔和で朗らかさに満ちた文字列は滅多にないであろう。 しかしながら、私が彼を一目見て抱いた第一印象は「柔和」とは対極にあるものであった。 思わず圧倒されるほどの長身とキリッとした目つきで、 初めて卓球台で対面したときには少し怖気付いてしまったものである。 しかし肩の力を抜いて話すと、その印象はまんまと覆された。 彼は非常に落ち着いた様子で私の話に耳を傾け、 くだらないボケにもクスクス笑ったりツッコんでくれたりする。 そんな彼の話しやすさ故、お喋りな私はマシンガントークを禁じ得ないのである。 彼は中高と、裏粒という厄介な戦型をもって卓球生活を歩んできた。 最初の一回生リーグで対戦したときには、どこへサーブを出しても、 どこへ打っても、そのスラリとした長い手で変化のついたボールを返してきた。 鉄壁であった。そして少しでも甘い球を返そうものなら、 鋭いクセのあるフォアドライブをお見舞いされた。 一年間勉強机に固定されていた一浪の私にとってまさに無理ゲーと言える試合を展開されたのである。 しかしそんな彼が後に発した言葉に私は耳を疑った_。 「粒高やめて裏にしようと思ってるねんな。」 率直に驚いた。裏から粒に変えるならまだしも、 粒から裏に変えるなど卓球におけるアイデンティティを失うようなものではないか。 しかしそんな心配は無用であった。裏に変えたその日の練習から、 彼は一丁前にバックドライブを振り回していたのである。 今までずっと裏裏シェークを貫いてきた私のバックハンドを優に上回る精度であったと思う。 (それは私のバックが稚拙だからでもあるが) そしてリーグ戦においても、前回から大幅に勝ち数を上げ、見事リーグ昇格を果たした。 彼の卓球のセンスには心底感服させられたものである。 それでいてもなお驕り高ぶることなく謙虚に技術を磨き続ける彼の姿勢は素直に応援したくなる。 彼のその「わったん」の名が体育会卓球界に轟く日もそう遠くはないだろう。頑張れわったん。 |
奈良高校 | |
薬学部 | |
システム管理 |